今回は、相続財産管理人日誌、第15回目となります。
相続財産管理人弁護士としての、日々の体験談を記していきます。
相続財産の中に自宅建物がある場合、早いタイミングで捜索を行うことになります。
一番の目的は、相続財産に関する情報の調査です。
現金や通帳、株式・投資信託に関するレポート、保険証券、自動車の鍵や車検証、高価な動産(金のインゴットなど)、貸金業者との間の金銭消費貸借契約書、公共料金の請求書などを探します。
これらを手掛かりとして、財産目録の作成を開始します。
同時に、必要であれば清掃をします。
腐敗物がある場合は、処分が必要です。
私が捜索した家屋には、通電した冷蔵庫があったため、中身を処分しました。
また、水回り等には、殺虫剤を散布しておきます。
通電している場合は、万一の火災発生を防ぐため、ブレーカーを落とします。
電気をつけた方が捜索は楽ですが、ホコリ等に火が付くと非常に危険であるため、安全を優先します。
家屋を捜索する際、私は次の装備を持っていきます。
・ヘッドライト
・マスク
・軍手
・長袖長ズボン
・殺虫剤
・ゴミ袋
・貴重品を入れるための頑丈なビニールバッグ
・カメラ(スマホについているもの)
・ポケッタブルのバッグパック
基本的に、相続財産の家屋の中は暗いです。
ライトがないと捜索ができません。
ホコリが舞っていたり、カビが発生していることもあるため、マスクも必要です。
汚損している物や、危険物もあるため、軍手も必須です。
ケガや害虫被害を防ぐため、夏場でも長袖長ズボンを着用します。
殺虫剤も、訪れるたびにまいておいた方が良いです。
私は、購入した殺虫剤を、相続財産の家屋に置いています。
腐敗物等を廃棄するため、ゴミ袋を用意します。
通帳や現金、重要な書類など、汚損滅失を防ぐ必要がある物を持ち帰るため、頑丈なビニールバッグも用意します。
家財道具の情報を後で整理するためにも、家屋内部の様子をカメラで撮ります。
修繕が必要と考えられる破損個所がある場合は、その様子も撮っておけば、裁判所と相談する際にも役立ちます。
相続財産に関する資料は、想定以上に多くなることもありますので、折りたためるバッグパックも持っていきます。