事業運営と消防用設備等16

弁護士・税理士の鳥光です。

 

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今回は、消防設備士の種類と免状が不要な作業についてです。

 

消防設備士は、消防用設備等の工事や整備を行うために必要な国家資格であり、甲種と乙種に分類されます。
また、消防設備士の免状には1~7類と、特類の全8種類があります。
それぞれ、取り扱うことができる消防用設備等が異なり、試験も別々に設けられています。

 

甲種消防設備士は、防火対象物に対する消防用設備等の工事、整備の両方を行うことができます。
例えば、消火設備や火災警報設備、避難設備などの新設・改修工事を担当可能です。
乙種消防設備士ができることは、防火対象物の整備に限られるため、工事や設計はできません。
6類と7類は、乙種しかありません。
6類は消火器、7類は漏電火災警報器の整備に関する免状であり、いずれの設備も設置に免状がいらないためです。

 

免状がなくても工事や整備ができる消防用設備等もあります。
例えば、屋内消火栓設備やスプリンクラー、水噴霧消火設備などの電源、水源、配管部分、その他の設備の電源部分の工事、整備が挙げられます。
表示灯や、ホース、ノズル等の交換など、軽微な整備も免状がなくても可能です。

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事業運営と消防用設備等15

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弁護士・税理士の鳥光です。

 

今回は、消防用設備等の設置と定期点検についてのお話をいたします。

 

消防用設備等は、消防法施行令などに基づき、防火対象物の用途や規模、構造などに応じて適切な種類と数量を設ける必要があります。
対象となる防火対象物に設置した場合には、設置工事完了から4日以内に消防長または消防署長に届出を行い、検査を受けなければなりません。

 

なお、簡易消火用具(水バケツなど)や非常警報器具を設置した場合には、届出や検査は不要です。

 

消防用設備等の設置後は、適切な状態を維持するため、定期的な点検が行われます。
防火対象物の用途や構造、規模によっては、有資格者による点検が義務付けられています。

 

消防法では、防火対象物に設置された消防用設備等について、6か月ごとの機器点検、および1年ごとの総合点検が義務付けられています。
点検内容には、外観や機能の確認などが含まれます。
専門業者の方が事業所などの中で、避難器具の状態や警報器具の動作確認などをされている場面を見たことがある方もいらっしゃるかと思います。
点検結果は台帳に記録し、特定防火対象物は1年に1回、その他の防火対象物は3年に1回、所轄の消防長または消防署長に報告します。

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事業運営と消防用設備等14

弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

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今回は、消防用設備等の設置単位について説明いたします。

 

消防用設備等の設置単位とは、消防法に基づき、どの範囲や区画に対して、どのような消防用設備等を設置すべきかを定めた基準のことです。

 

まず、原則として、1棟の防火対象物を1単位と捉えます。
消防用設備等の設置義務は、防火対象物の種類や、延べ面積に応じて定められています。
例えば、同一敷地内に防火対象物である建物が複数ある場合には、1棟ごとに延べ面積を算定して、消防用設備等の要否を検討します。

 

1棟の建物であっても、開口部のない耐火構造の床または壁で区画されている場合には、区画された各部分を別の防火対象物とみなして消防用設備等を設置します。
例えば、物品販売場と事務所が、窓や出入り口、換気口のない、耐火構造の壁で仕切られているような場合が考えられます。

 

複合用途防火対象物においては、原則として用途部分ごとに1つの防火対象物とみなし、それぞれに消防用設備等を設置します。
例えば、1階が飲食店、2階が事務所、3階が共同住宅になっている建物の場合、それぞれ別々の設置基準が適用されます。

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事業運営と消防用設備等13

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弁護士・税理士の鳥光でございます。

今回は、消防用設備等の内容について説明します。

 

消防用設備等とは、火災の予防・早期発見・初期消火・避難・延焼防止・消防活動の支援などを目的として、建築物や施設に設けられる各種の設備の総称です。
消防用設備等は、消防法に基づき、建物の用途や規模、収容人員に応じて設置が義務付けられております。
大きく分けて「消防の用に供する設備」、「消防用水」、「消火活動上必要な設備」に分類されます。
さらに、消防の用に供する設備は、「消火設備」「警報設備」「避難設備」に分けられます。

 

消火設備は、初期火災の段階で火を消し止めるための設備です。
消火器や屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、泡消火設備、ハロゲン化物消火設備、二酸化炭素消火設備などがあります。

 

警報設備は、火災の発生をいち早く感知し、建物内外に知らせることで、迅速な避難や初期対応を可能にする役割を担います。
代表的なものとして、自動火災報知設備、非常警報設備、ガス漏れ火災警報設備が挙げられます。

 

避難設備は、火災時に建物内の人々が安全に避難できるようにするための設備です。
誘導灯、誘導標識、避難はしご、救助袋、滑り台などがあります。

 

消防用水は、防火水槽またはこれに代わる貯水池その他の用水のことをいいます。

 

消火活動上必要な設備は、消防隊が現場で迅速かつ安全に消火活動を行うための補助設備です。
排煙設備、連結送水管、非常用コンセント設備などがあります。

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事業運営と消防用設備等12

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今回は、指定数量の10倍を超える危険物を取り扱う製造所等に設置する警報設備についてお話しします。

 

消防法において、指定数量の10倍を超える危険物を取り扱う製造所、貯蔵所、または取扱所(以下「製造所等」)には、火災発生時に迅速な対応を可能とするための警報設備の設置が義務付けられています(移動タンク貯蔵所を除く)。
危険物はその性質上、火災が発生すると急速に延焼したり、爆発的に燃焼したりするおそれがあります。
特に指定数量の10倍を超えるような大量の危険物を扱う施設では、万一の火災が近隣の施設や住民に甚大な被害を及ぼす可能性があるため、火災の早期発見・迅速な通報と避難誘導が不可欠です。
指定数量は、消防法第9条の4に基づき、危険物について、その危険性を勘案して政令で定められた量です。
例えば、ガソリンの場合は200リットルです。

 

設置が義務付けられる警報設備は、次のうちのいずれか1種類です。
製造所等の種類や、取り扱う危険物によっては、自動火災報知設備でなければならないこともあります。

 

① 自動火災報知設備

② 非常ベル装置

③ 拡声装置

④ 消防機関に放置できる電話

⑤ 警鐘

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事業運営と消防用設備等11

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弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

今回は、消防法に定められている危険物の種類について説明します。

 

消防法における危険物とは、火災発生の危険性が高く、取り扱いや貯蔵に際して特別な管理が必要な物質のことを指します。
消防法第2条第7項に基づき、危険物はその性質や燃焼特性に応じて、第1類から第6類までの6種類に分類されます。
指定数量を超える危険物を取り扱う場合には、届け出や許可、専用施設の設置、取扱者の資格などが義務付けられます。

 
危険物の分類は次のとおりです。

 

【第1類:酸化性固体】
酸化作用を持ち、他の可燃物と混合することで激しく燃焼する可能性があります。
塩素酸塩類や硝酸塩類などが該当します。

 

【第2類:可燃性固体】
比較的低温で発火しやすく、摩擦や衝撃によって着火することもある物質です。
赤リン、マグネシウム粉などが該当します。

 

【第3類:自然発火性物質および禁水性物質】
空気に触れると自然に発火する、または水と反応して可燃性ガスを発生させる物質です。
ナトリウム、カリウム、黄リンなどが該当します。

 

【第4類:引火性液体】
最も一般的に使用される危険物で、引火しやすい液体です。
ガソリン、灯油、軽油、アルコール類などが該当します。
引火点の違いにより、第一石油類、第二石油類などさらに細かく分類されます。

 

【第5類:自己反応性物質】
加熱や衝撃などにより、自己分解して燃焼する性質を持つ物質です。
ニトロ化合物、有機過酸化物などが該当します。

 

【第6類:酸化性液体】
酸素を放出して他の物質の燃焼を助ける性質を持つ液体です。
過酸化水素や硝酸などが該当します。

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事業運営と消防用設備等10

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今回は、防炎規制と防炎防火対象物について説明します。

 

防炎規制とは、火災発生時の燃え広がりを抑制する目的で、カーテンやじゅうたん、展示用テント、布製のブラインド、どん帳、舞台において使用する幕、工事用のシートなどに防炎性能を求める制度です。

 
一定の要件を満たす防火対象物(防炎防火対象物)において使用される繊維製品等に対して適用されます。

 

防炎規制の対象となる物品は、火がついてもすぐに燃え広がらないなど、一定の燃焼試験に合格したものです。

 
防炎性能の基準をクリアした製品には「防炎表示」が付いています。

 

防炎防火対象物に該当するものは、次のとおりです。

 

①特定防火対象物(地下街を除く)

②高層建築物(高さが31メートルを超えるもの)

③映画スタジオ、テレビスタジオ

④工事中の建築物等

 

特定防火対象物でない共同住宅(マンションなど)であっても、高さが31メートルを超える場合には、防炎防火対象物になります。

 

映画スタジオやテレビスタジオが含まれるのは、暗幕や舞台において使用する幕、大道具用の合板など、燃え広がりやすい物があるためです。

 

また、工事中の建築物等が含まれるのは、工事用のシートの火災が多いためです。

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事業運営と消防用設備等9

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弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

今回は、前回少し触れた特定1階段等防火対象物について説明します。

 

特定1階段等防火対象物とは、特定用途部分が避難階以外の地階または3階以上にあり、その階から避難階または地上に出る屋内階段が1つしかない特定防火対象物のことです。

 

特定1階段等防火対象物は、火災発生時に迅速かつ安全な避難が困難となるおそれが高い建物であることから、消防法施行令第4条の2の2によって、特に厳格な防火管理が求められるとされています。

 

例えば、3階が不特定多数の者が出入りするカラオケ店であり、かつ避難に使用できる屋内階段が1つしか設けられていない建物が特定1階段等防火対象物に該当します。

 

このような建物は、火災発生時に階段室が煙や炎で使用不能になってしまうと、上階からの避難路がなくなってしまう可能性があります。

 

そのため、特定一階段等防火対象物には、通常の防火対象物以上に厳しい消防上の規制が適用されます。

 
例えば、延べ面積にかかわらず、消防用設備等を設置した際の検査が必要であることや、有資格者による消防用設備等の定期点検を行わなければならないことが義務付けられています。

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事業運営と消防用設備等8

弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

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今回は、防火対象物点検資格者による防火対象物点検が必要な防火対象物についてお話しします。

 

防火対象物点検資格者による防火対象物点検は、消防法第8条の2の2に基づき、一定の条件に当てはまる防火対象物に対して実施が義務付けられています。
この制度は、建物の使用状況や防火管理の実施状況を専門的な立場から定期的に確認・評価し、火災リスクを低減することを目的としています。
点検は原則として年1回行われ、点検結果は所轄の消防長または消防所長に報告されます。

 

防火対象物点検の対象となる防火対象物は、以下の3つの条件に当てはまるものです。

 

①収容人数が300人以上の特定防火対象物(準地下街を除く)

②収容人数が30人以上の特定1階段等防火対象物(複合用途防火対象物、地下街、準地下街を除く)

③収容人数が10人以上の、自力避難困難者入所施設の用途部分が避難階以外にある特定1階段等防火対象物

 

特定1階段等防火対象物とは、特定用途部分が避難階以外の地階または3回以上にあり、その階から避難階または地上に出る屋内階段が1つしかない特定防火対象物です。

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事業運営と消防用設備等7

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今回は、統括防火管理者が必要な防火対象物について説明します。

 

統括防火管理者とは、複数の事業者や管理者が同一建物内に入居しているような複合用途の建物(いわゆるテナントビルなど)において、全体の防火管理を統一的に行う責任者です。
消防法第8条の2によって、一定の条件を満たす防火対象物においては、統括防火管理者の選任が義務付けられています。

 

統括防火管理者の選任が必要となる防火対象物は、以下のような条件に該当する防火対象物で、建物内に複数の管理権原者(所有者や賃借人など)がいる場合です。

 

①高層建築物(31メートルを超えるもの)

②地階を除く回数が3以上で、収容人数が10人以上の自力避難困難者入所施設

③②以外の特定防火対象物で、地階を除く回数が3以上で、収容人数が30人以上のもの

④地階を除く回数が5以上で、収容人数が50人以上の非特定防火対象物

⑤消防長または消防署長が指定した地下街

⑥準地下街

 

統括防火管理者は、建物全体の消防計画を作成して消防長や消防署長に届け出るほか、防火対象物全体について防火管理上必要な業務を行います。

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